「食卓の向こう側」 応援団ブログ

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【福岡・福岡市】今井 一彰(いまい・かずあき)みらいクリニック

得意分野:

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【プロフィル】
いまい・かずあき 鹿児島市出身。山口大学医学部卒業。東洋医学を学び、2006年、福岡市博多区に「みらいクリニック」を開院。著書に「口の体操『あいうべ』」(マキノ出版)。
みらいクリニック
福岡市博多区博多駅東1-13-31
スワン博多ビル6階
TEL:092-415-2153 / FAX:092-415-2154
URL:http://mirai-iryou.com/

 

内科医がたどり着いた、
口から始まる「上流医療」

 口と鼻は、命の源流です。ここが汚れてしまうと、流域全体が汚れます。空気と食物は、口と鼻から取り込まれます。食事の質や食べ方を考えるのが「食育」、空気の摂り方を考えるのが「息育」です。息育は、たった今から始めることが出来ます。そう、鼻で息をすればいいのです。これまで、2回のセミナーを通して、約1000名の方にお話を聞いていただきました。そして、鼻が通るようになった、アトピーが改善したなどの反響が届くようになりました。

 病気になるには、原因があります。その原因の多くは、間違った身体の使い方です。そして、その間違いで最たるものは、呼吸法そして舌位置なのです。空気は、あまりにもありふれていて、呼吸はあまりにも身近すぎて、重要視されていないのが現状です。

 病気をしやすい体の人たちは、そのほとんどが口呼吸をしています。あなたはどうですか?人間は、他の動物(DNAが人間とほとんど同じのチンパンジーであっても)と違って、口で呼吸をすることが出来ます。「そんなの当たり前だよ」と思う人もいるでしょうが、動物は、口で息が出来ないのです。冬、競走馬が全力で走った後を観察してみて下さい。ヒトだと、口でハァハァと息をする状態にもかかわらず、鼻から息が吹き出しているはずです。人間は、しゃべることが出来るようになったことと引き替えに、病気を呼び込みやすくなってしまうという口呼吸も獲得してしまったのです。

 口から入った汚れた空気は、鼻毛や鼻粘膜で、加湿されたり汚れを吸着されたりすることなく、肺に届きます。このことがさまざまな病気を引き起こしています。さらに、口の中が乾燥して、虫歯が出来やすくなったり、食物が飲み込みにくくなったりします。口は、ご飯を食べる器官であって、息をするものではありません。この原則が破られてしまうために、病気の原因となります。

 これらのことが理解できれば、病気の治療法が変わります。私は、「あいうべ体操」という簡単な口と舌の体操を通して、これまで花粉症、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、関節リウマチなどいろいろな病気を治療してきました。息育で、舌位置を正していくと、薬を使わずとも治っていく病気があるのです。

 命の源流である口と鼻をキレイにして、本来の鼻呼吸に戻していくこと、それが病気の治療の秘訣です。内科医の、なるべく体に負担の無い治療をしたいという思いがたどり着いたのは、なんと「口を鼻をキレイにすること」でした。